今週のお題にのせて:怖い怖い食虫植物
今週のお題「植物大好き」
■はじめに
ひさしぶりに、「今週のお題」に乗っかって記事を書いてみようと思いました。お題は「植物大好き」です。
筆者の実家には図鑑がありました。動物、植物、昆虫、宇宙などなど、何冊かのセットになっているものです。全ページがカラーの、なかなか立派な図鑑セットです。筆者には、かなり歳のはなれた兄がおり、その兄のために買ったものだったのでしょう。
筆者はこの図鑑が好きで、ひたすら図鑑を読んでいました。同じ年頃の子が読むような絵本は一切読まずに、幼少の頃をすごしたと思います。
■どうにも植物だけは…
中でも「宇宙」がお気に入りでしたが、ほかのものも満遍なく、何度もくり返し読んでいました。しかし、どうにもダメなのが一冊だけありました。
それは「植物」の図鑑でした。植物の図鑑の中には、食虫植物のページがあり、そのページが幼い頃の筆者にとっては、怖くて仕方がなかったのですね。
珍しい食虫植物の写真が載っていたのですが、どれもこれも、とにかく毒々しくてグロい…。そのページを見て、見た目のグロさと虫を捕らえて消化するという生態の恐ろしさが、すっかりトラウマとなってしまいました。植物の図鑑だけは、手に取るのも嫌だったのでした。
■あらためて食虫植物を調べてみる
そうは言っても、筆者もいい大人になりました。あらためて食虫植物を調べてみると、トラウマを克服するばかりか、食虫植物大好きになるかもしれません。
そんなわけで、少しばかり調べてみることにしましたら、食虫植物は獲物を捕らえるメカニズムにより、大きくいくつかに分類されるようです。
■挟み込み系
開いた葉っぱに獲物がやってくると、その葉を閉じて挟み込んでしまうタイプで、ハエトリソウが代表的です。
ハエトリソウの葉の内側には感覚毛と呼ばれるセンサーが3本あり、獲物が2回触れると、葉を閉じるメカニズムになっています。その早さはなんと約0.5秒ということです。とらえた獲物から、一週間ほど掛けて養分を取り終えると、また葉を開きます。
今見ても、やはりその容姿はグロテスク…。FFに登場するモルボルを連想してしまいます。
■落とし穴系
こちらは大きな袋を持ち、その袋に獲物を誘い込むタイプの食虫植物です。聞いたことのある名前では、ウツボカズラがこのタイプです。
一度落とし穴に捕らえると、消化してしまうまで獲物を逃がしません。そう考えると、やはりなんとも恐ろしく見えるものです。
■トリモチ系
モウセンゴケやムシトリスミレに代表されるのが、トリモチ系です。葉の表面に生えた腺毛の粘液で、獲物をくっ付けて捕らえるタイプです。捕えた後は、消化液を分泌して消化吸収します。
モウセンゴケの仲間は、食虫植物の類に漏れず、腺毛の突き出た容姿が毒々しさを放っています。ムシトリスミレの仲間は、一見すると綺麗な花を咲かせていますが、葉の部分がトリモチになっています。そのギャップがまた不気味でもありますね…。
■さいごに
あらためて見てみても、やはりグロいものはグロい…。残念ながら、大好きになるまでには至りませんでした。お題は「植物大好き」でしたが、それにそぐわない内容になってしまいました…。
それでも、観葉植物として販売され、そして実際に家庭で育てる人もいるので、面白いものですね。