ブログサロンというものに感じる胡散臭さについて考えてみた
■はじめに
自分のブログを開設してみると、ほかの方のブログを拝見する機会が増えました。自分でもGoogleアドセンスを始めてみて、ブログを使ってお金を稼ぐことができることも実感して分かりました。(筆者の場合は、本当に細やかな小遣いほどですが)
また、ブログを使って得た収益で生計を立てているような強者も少なからず存在していることも知りました。
そうした人たちは、アドセンスやアフィリエイトだけが収益元ではなく、自分が持っている「ブログを使って収益をあげるためのノウハウ」を提供することで対価を得ていることも知りました。
■ブログサロンから感じる胡散臭さ
いわゆる「ブログサロン」などと呼ばれているものがあることを知ったのも、自分でブログを始めてからのことです。
ノウハウを提供し、それに見あった対価を得るという行為そのものは、全く問題あるものではありません。広く捉えると、学習塾や資格学校もその一つの形態ですものね。
しかし、ブログサロンというものには、筆者は何かしら胡散臭さを感じてしまいます。ブログサロンに参加したことのない筆者が、実態も知らずに批判するべき立場にはありませんし、そのつもりもありません。ただ、胡散臭さを感じる、その理由は何だろうかということについて考えてみました。
■似て非なる胡散臭いものたち
マルチ商法、情報商材、宗教商法…。世の中には、いろいろと胡散臭いものたちが存在しています。それぞれの特徴を考えてみましょう。
「マルチ商法」
マルチ商法とは…「会員が新規会員を誘い、その新規会員がさらに別の会員を勧誘する。という連鎖により、階層組織を形成・拡大する仕組みである。」というものです。
特定の商品やサービスを販売し、その売り上げに応じて多くの報酬がもらえることを仄めかしたり、新規会員を多く勧誘してくる事で、不労所得を得ることができると言って勧誘し、ピラミッド状に販売員を増やしていく仕組みです。正式な名称は「連鎖販売取引」と呼ばれています。
「情報商材」
情報商材とは、インターネット上で売買される「金儲けのノウハウ」を指し、情報そのものが商品となります。金儲けのノウハウには、ギャンブルや金融投資、アフィリエイトに関するものなど、幅は広いようです。
「必ず儲かる」「100%利益が出る」などと煽る一方で、実際の内容はほぼ何の役にも立たない屑情報であると言われています。
「宗教商法」
不安を煽り、救いの手を差しのべて、いわば洗脳状態にさせてから聞いたことのない宗教に入らせて、何の役にも立たない商品を購入させるのが宗教商法の手口です。
悩みや心が弱くなっている隙に、巧みにあるいは強引に入り込み、最終的にはその宗教の教えだけが正しく、それ以外は全て誤っているとまで洗脳されてしまうような場合もあります。
■ブログサロンから感じる胡散臭さの原因
ここからは完全に筆者の所感ですが、ブログサロンからは、先ほどのマルチ商法・情報商材・宗教商法などと同じ胡散臭さを感じてしまいます。
サラリーマンの駄目さ加減を糾弾し、サラリーマンを続けること・サラリーマンという立場を選択することの危機感を煽る。不労所得とは言わないまでも、何か簡単に収益をあげることができるような錯覚を与える。
勘違いした学生や、心が弱くなってしまったサラリーマンの人のうち、一握りはグラッときてしまうかもしれませんね。しかし、会費を払ってまでして教えてもらうほどの、ブログで収益をあげるためのノウハウって、どんなものなのでしょう。このあたりが、胡散臭さを感じる原因です。
■本当に稼げるのは一握り
間違ってはならないのは、本当に稼げるのは、一握りの人だけだということです。ブログを書いて、アドセンスとアフィリエイトだけで簡単に生計を立てることができるものではありません。
稼げる一握りの人になるには「簡単に儲かる」という幻想を抱かせた上で、そのノウハウを売る側に回る必要があるのです。
文書そのもので人を惹き付けることができる文才のある人や、有用な技術情報を提供できるような人は、わざわざブログだけに頼ることはありません。(ブログを一つの手段として利用するのは極めて有効と思いますが)
そうでない人がブログで儲けるには「ブログで儲けるためのノウハウを売る」という手法に頼るしかないため、それがさらに胡散臭さを増していくということでしょう。
■生き残るのは厳しい
今さら他人のブログサロンに入って、ありがたがっているようでは、いつまでも儲ける側にはなれないでしょう。儲かるシステムを作り出せる人だけが、儲ける側の人間になれる可能性があるのだと思います。
また、「ブログで儲けるためのノウハウを売る」というスタイルで現在で儲ける側にいても、常に収益元を陳腐化させないよう変化していく必要があるでしょう。今儲ける側にいる一握りの中でも、今後生き残っていくのはなかなか厳しいのではないでしょうか。
■さいごに
サラリーマンや都会暮しを馬鹿にした記事を書いて、しばしば炎上しているプロブロガーの人もいるようですが、このような胡散臭い手法で儲けていることに対する妬みや嫌悪感が入り交じっているのかもしれませんね。