無題で行こう

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奇妙な文章に社会の縮図を見る:ワードサラダについて考える

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■はじめに

はてなブログの「新着エントリー」に掲載されていたブログを見ると、不思議な内容の記事がエントリーされていました。

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こんなのや…

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こんな感じの記事です。

奇妙な文章だなと思っていましたが、ふと「ワードサラダ」というキーワードを思い出しました。

ワードサラダ(Word salad)とは、コンピュータによって自動生成された、文法は正しいが、意味が支離滅裂である文章のこと。

Wikipediaから少し引用させていただきましたが、実際に見たのは初めてだったので、なるほどと感じながら、あれこれ考えさせられました。

■そもそもの話

SEO(Search Engine Optimization)、すなわち検索エンジン最適化の手法の一つとして、関連性の高い内容の他のサイトからの被リンクを増やすべし、とされています。
検索エンジンは実質はGoogleのことであり、つまり関連する内容が書かれた他のサイトから数多くリンクされているほどGoogleから価値の高いサイトと判断されて、検索結果でも上位に表示されやすいというわけです。

本当に役に情報が書かれたページというのは、他のサイトからもリンクされるでしょうから、上記は自然な理屈です。しかし、これを逆手にとってやろうと考える人もいるわけですね。

■サイト運営者の立場から考える

アフィリエイトアドセンスで収益をあげたいサイト運営者は、まずはサイトにアクセスしてもらわないことには話になりません。サイトに誘導するには検索エンジンの結果の上位に表示されるほど有利ですから、SEOが重要視されるということですね。
先ほどの関連性の高い他のサイトからの被リンクも、Googleからの評価を上げる要素の一つといわれています。しかし、自然体で他のサイトからリンクしてもらうなんて、簡単なことではありません。したがって、関連性のある内容のサイトを自分でたくさん作り、そこに主として運営するサイトへのリンクを張ってやろうと考えるわけですね。

情報商材業者の立場から考える

しかし、関連性の高いキーワードを盛り込んだサイトといっても、それなりの文章長でそれなりのページ数がないとGoogleから「関連性の高い」と認識してもらうことができません。理屈は分かっても、これまた簡単な作業ではありません。
そこで登場するのが「ワードサラダ」であり、それを生成するためのツールが存在するというわけです。無料のブログを立ち上げるのは比較的簡単なので、文章を機械的に作ってくれるツールがあれば、何とかなりそうなものですよね。
そんなこんなで、ツールとノウハウをそれなりの値段で売り付けようと考える人も出てくると、それを買う人も出てくるので、ある種のビジネスの構図が出来上がることになります。

Googleの立場から考える

Googleは検索サービスを提供する中で、検索結果の質を高めるために、日々検索機能を向上させるべく研究と開発を行っていることでしょう。
ひと昔前まではワードサラダで構成したサイトを使った被リンクの自作自演も有効だったようです。しかしGoogle側でも対応が進んだ結果、今ではそんなサイトはペナルティーの対象になる可能性が高まり、リスクを負ってまでやる価値は全く無くなっています。
他にもSEO対策として抜け道的な手法はありましたが、次々に対策がなされています。

■社会の縮図を見た

抜け道を見つけ出してそれをビジネスとしてモノにする人、それに搾取される人。抜け道が塞がれると、また新たな抜け道を探して次のビジネスが生まれるような、いたちごっこが続いていくという…。
結局、儲ける側と搾取される側とに分かれる構図に、まさに社会の縮図を見た気分になりました。

■さいごに

そんなことを考えながら、あらためて機械的に生成された気味の悪い文章がいまだに日々生み出されているのを見ると、本当に気味が悪くなってきました。とりあえず、今日は以上です。


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